繰り返し起こる下痢や血便。その原因の一つに、腸内で炎症が起きる「炎症性腸疾患」があります。その中でも大腸に炎症が起きる疾患を「潰瘍性大腸炎」、小腸や大腸などあらゆる消化管に炎症が起きる疾患を「クローン病」と呼んでいます。
「潰瘍性大腸炎」は、大腸の粘膜(もっとも内側部分)に、炎症によるびらん(ただれ)や潰瘍ができることで、下痢、血便、腹痛、発熱、貧血などの辛い症状が伴います。厚生労働省から難病指定を受けている原因不明の慢性疾患ですが、治療によって症状を抑えることができれば、普通の日常生活を送ることも可能となります。
「潰瘍性大腸炎」は、大腸の粘膜(もっとも内側部分)に、炎症によるびらん(ただれ)や潰瘍ができることで、下痢、血便、腹痛、発熱、貧血などの辛い症状が伴います。厚生労働省から難病指定を受けている原因不明の慢性疾患ですが、治療によって症状を抑えることができれば、普通の日常生活を送ることも可能となります。
潰瘍性大腸炎は原因不明の難病であり、残念ながら完治させる治療法はありません。
原則的に、まず薬による内科的治療が行われます。重症の場合や薬物治療の効果が見られない場合には、手術などの外科的治療が必要となってきます。
先述したように、潰瘍性大腸炎を完治へと導く内科的治療はないものの、腸の炎症を抑えるために効果的な薬物治療を行います。大腸粘膜の炎症を抑え、症状をコントロールするのが最大の目的となります。
5-ASA製薬には従来からのサラゾスルファピリジン(サラゾピリン)と、その副作用を軽減するために開発された改良新薬のメサラジン(ペンタサやアサコール)がある。経口もしくは直腸から投与され、持続する炎症を抑えることで下痢、下血、腹痛な減少するどの症状は著しく、5-ASA製薬は軽症から中等症の潰瘍性大腸炎に有効で、再燃予防にも有効である。
代表的な薬剤としてプレドニゾロン(プレドニン)がある。経口や直腸から、あるいは経静脈的に投与される。この薬剤は中等症から重症の場合に用いられ、強力に炎症を抑えるが、再燃を予防する効果は認められていない。
薬物療法ではないが、異常に活性化した白血球を血液中から取り除く治療法で、LCAP(白血球除去療法:セルソーバ)、GCAP(顆粒球除去療法:アダカラム)がある。副腎皮質ステロイド薬で効果が得られない場合の活動期の治療に用いられる。
アザチオプリン(イムラン、アザニン)や6-メルカプトプリン(ロイケリン)(未承認)は、ステロイド薬を中止すると悪化してしまう場合に有効となる。また、シクロスポリン(サンディミュン)(未承認)やタクロリムス(プログラフ)は、ステロイド薬が無効の場合に用いられる。
多くは内科的治療で症状が改善しますが、以下のようなケースでは外科手術(大腸全摘術)を行います。
大腸全摘術では、これまで小腸で人工肛門を作る方法がとられていましたが、近年では、小腸で便をためる袋(パウチ)を作って肛門につなぐ手術が主流です。術後は、特に制限はなく健康な人とほぼ同じ生活を送ることができます。
下痢の回数、便の性状、血便の頻度と程度、腹痛の程度、発熱時期などを確認します。
便に目に見えないようなごく少量の血液が混ざっていないかなどを調べます。
炎症の有無、栄養状態、貧血がないかなど、全身の状態を調べます。
潰瘍性大腸炎の診断に欠かせない検査です。肛門から大腸内視鏡を挿入して、大腸の粘膜の状態(炎症の範囲や進行度)などを調べます。
腸の健康管理のためにも、大腸内視鏡検査は定期的に受けることをお勧めします。
腸内のガスの貯留状態を調べます。
潰瘍性大腸炎は国が定める難病に指定されていますが、医療費助成の対象となるのは、「重症」、「中等症」、「軽症」の3段階の重症度のうち、「中等症」以上となります。
対象となる患者さまは,指定医療機関において潰瘍性大腸炎に関連した治療や診療を受け、診断書や必要書類を揃えたうえで、お住まいの都道府県の各担当窓口で申請するなど、所定の手続きを行うことで医療費の助成を受けることができます。
また、「軽症」の方でも医療費助成の対象となる場合があります。詳しくは、お住まいの都道府県の担当窓口でお尋ねください。
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